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せっかくならば1作目から [守護者]

      2017/09/16

守護者(キーパー)昨年末、12月24日放送の「週間ブックレビュー」で、北上次郎、関口苑生両氏が『逸脱者』を絶賛し、2006年の4番打者に選んでいた。この手の探偵小説(北上は冒険小説と読んでいた)、昔は読み漁ったものだったが、長らくご無沙汰していたから、グレッグ・ルッカの名前は初耳。お二人の意見はまずまず頼りにしているので、せっかくならばと1作目『守護者/グレッグ・ルッカ/講談社文庫』を読んでみた(順番を守らないと落ち着かない性格?)。
本作、主人公アティカス・コディアックなるボディーガードが、中絶手術を扱う女性医師フェリス・ロメロを中絶反対派の攻撃から守るというお話。
最後まで読めたので、そこそこ面白いとは思う。ただ、なんか中途半端というか。コディアックはプロのボディーガードで、かなり腕に自身ありの口ぶりなのだが、ロメロの娘を死なせてしまうし(致命的なしくじりじゃないの)、敵のチンピラにはすぐキレてこっ酷い仕返しを食らうし、仲間も殺されてしまうのだ。できるやつなのか頼りないのか、よくわからない。ストーリーは女性医師のガードだけで引っ張っているので、同じような場面が繰り返し出てきてやや単調。2作目を読むかどうか迷っているところ。ルッカは作を追うごとに巧くなっているとの評価もあるが。
しかし、他人の作品にあれこれ口を出すのは楽だなあ。じゃあお前が書いてみろと言われても書けません。

 - 小説, 読書