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先達の気迫 『人間学入門』

      2017/09/16

人間学入門致知出版社様より頂戴しました。ありがとうございました。

尊い命をどう生きるか、それを学ぶのが「人間学」。『人間学入門/致知出版社』は、月刊誌『致知』創刊以来の33年間に掲載された記事の中から選りすぐられたインタビューや対談が集約された一冊。登場するのはこのような方々だ。
森信三(哲学者)/坂村真民(仏教詩人)/稲盛和夫(京セラ名誉会長)/樋口武男(大和ハウス工業会長・CEO)/渡部昇一(上智大学名誉教授)/三浦綾子(作家)/小野田寛郎(元陸軍少尉・財団法人小野田自然塾理事長)、大塚初重(明治大学名誉教授)/新井正明(住友生命保険元社長)、豊田良平(コスモ証券元副社長)

「人間学」というキーワードでくくられているものの、その内容にはかなり幅がある。いや、幅があるのが人間学なのか。僕の心には、森信三氏、渡部昇一氏、小野田寛郎氏&大塚初重氏の言葉が響いた。それらから一つずつユニークな箇所を紹介してみる。

日常の雑事を雑用をいかに巧みに要領よくさばいていくか―そうしたところにも、人間の生き方の隠れた呼吸があるということです。
―森信三

いろんな人を見て、どんな人にじーんとくるものがあるか、ですね。あぁ、あぁなりたいな、あぁなるとハッピーだろうなという、それを見つけることが一番でしょうね。
―渡部昇一

子供たちに「先生、何か書いて」と言われた時は、「泣くな、負けるな」と書くんです。

もう一つ、「自分が強くならないと人に優しくできないよ」ということも言いますね。
―小野田寛郎

通読すると、これらの他にも共感する言葉が次々と目に飛び込んでくる。ただし僕にとっては重かった。アベレージをかけ離れた、功を成し名を遂げた人たちが、その人生を振り返っての言葉なのである。すべてを受け止めるには重すぎた。そして、インスパイアされるというよりも説教されていると感じてしまったのは、僕が軟弱だからかもしれない。是非とも強い気持ちで読むことをお勧めする。

そんな弱気な一方で、考えを巡らせたことがある。

一つは、本書から何かを得ようとすれば、いいとこ取り、つまみ食いではだめだろうということ。そんな中途半端でお手軽なことでは、成果は見込めそうもない。徹底的にのめり込む、すべてを取り込むこと。

もう一つは、本書から何かを感じ取ったら、次の瞬間行動に移さなければほとんど意味がないということ。いい言葉をありがとう、元気づけられた、などと言いっぱなしでは本書のご利益はないだろう。明日になれば忘れてしまっている。直ちに実践できるかにかかっている。

人間力を鍛えるには、強い強い覚悟が必要だ。

 - 社会, 読書