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経済学の素人が『ケインズとハイエク』を読んでみた

      2017/09/16

ケインズとハイエク―貨幣と市場への問い / 松原隆一郎 / 講談社現代新書
ケインズとハイエク―貨幣と市場への問い (講談社現代新書)

お二人の名前は聞いたことがある、という程度の経済学のずぶの素人が、帯の惹句

世界的経済危機を乗り越える思想と社会哲学は歴史に学ぶ!

に惹かれて『ケインズとハイエク 貨幣と市場への問い/松原隆一郎/講談社現代新書』を読んでみた。見事に跳ね返された。新書にもかかわらず、これほど歯が立たないのも珍しいくらい。難しすぎ。

主張が真っ向異なる経済学者の大家を比較して論じた一冊なのだが、その論じ方が半端ではない。二人の著作(『貨幣論』とか『価格と生産』とか)を深く突っ込んで対比させ、両者の差異を浮かび上がらせようというのだ。もうお手上げ。

本書は、ケインズ、ハイエクの思想や理論、さらにはその背景や周辺知識をかなり習得していないと手に負えないだろう。逆に言えば、僕のような素人ではなく、経済学に明るい人が読めば、かなり面白いのだろうなと想像する。よって、かなり読者を限定する新書。自信のあるかたは挑戦されたい。

気軽に手を出して、僕のようなはめにならないでね、との思いで紹介してみた。本当の入門書から経済学を勉強してみるかと気負った端から、そんな気にもならないなあと思っている次第。

 - 社会, 読書