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少なくともマクスウェル方程式の雰囲気はつかめる 『高校数学でわかるマクスウェル方程式』

      2017/09/16

高校数学でわかるマクスウェル方程式―電磁気を学びたい人、学びはじめた人へ
竹内淳
講談社ブルーバックス
高校数学でわかるマクスウェル方程式―電磁気を学びたい人、学びはじめた人へ (ブルーバックス)
学生時代の不勉強もあって電磁気学が苦手だ。工学部を出ていてこのありさまだから、世の中の大多数の方は電磁気学なんてしったこっちゃないだろう。それでもテレビは見るし、携帯電話を使っているし、ありとあらゆる電気・磁気の恩恵にあずかっている。それらの仕組みがまったくわからないのも悔しいので、ちょっとは勉強しなおそうと『高校数学でわかるマクスウェル方程式―電磁気を学びたい人、学びはじめた人へ/竹内 淳/講談社ブルーバックス』を読んでみた。

本書は実にわかりやすい入門書だ。話は平賀源内からはじまるのだが、それはさておき、電磁気学の幕開けとなるクーロンのねじばかりの実験から(1794年)本書のゴールとなるマクスウェル方程式(1864年:最終形は1884年)までの歴史を通観した上で、電気、磁気を丁寧に解説してくれている。数式は少し出てくるけれど、厳密な証明などはなく、微分積分の意味がわかっていれば読み通すことができる。読み終えて、なんかちょっとマクスウェル方程式を味わえたような。電源コードが2本束になっている理由も、同軸ケーブルの意味も納得。これを踏まえて、学生時代の教科書を読み直してみようかという気にさせられた。19世紀の学問まではなんとかフローしておきたいものだ。

高校生の教科書としてお薦め。大学の工学部出たけど電磁気学わからないなんて人にはもっとお薦め。

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