本屋さん好き必見!よりよい平台の作り方
2016/09/22
本屋さんに行って、一番目につくのはやはり平台。本屋さんの生命線とも言える平台を、かに短時間で効果的なものに仕上げるかには鉄則があった。そんなところを惜しげもなく公開してくれているのが、WEB本の雑誌 の「めくるめくめくーるな日々 実践編 第1回 平台の試行錯誤」。プロのお手並みが、そして本屋さんのご苦労が手にとるようにわかる。いやもう面白い。
まずは、ある書店の店長さんが最初に作ってみた平台がこちら。画面キャプチャでの紹介は許していただこう。
これに対して、矢部潤子先生の厳しくも的確な指摘が矢継ぎ早に飛んでくる。
- 平台は3列で積むこと。それより多いと奥にお客さまの手は届かない。
- POP類の位置、大きさが悪い。本の邪魔。
- スチールのアンコ台が丸見えなのは恥ずかしい。
- 置いてある銘柄が、ジャンル、内容、客層、版型などあまりに混淆。
- このモーゼの海割りのような中心の空白がみっともない。
- 手前側は2列では貧弱。前に立ったお客さまは、この貧相な印象にがっかりする。
- お客さまに本の小口をじっくり見せても仕方ない。
- 自分の身幅を上回るPOPは他の本に失礼。
- 銘柄の並びに脈絡を持たせる。隣どうしは次々買いたくなるストーリーになっているか。
など、など。
先生のご指導を受けつつ、店長が作り替えること4回(店長、汗ビッショリだったろうな)。5回目の製作にして最終バージョンがこちら(元サイトでは各過程がちゃんと紹介されている)。
これでもまだ言いたいことがあるそうなんだけど、なんとか完成だとか。僕から見れば見事です。山型に高低をつけて積むのも大事なようで、「分水嶺をわかりやすくする」って表現もなるほどなあ。
こんな内幕を知ってしまうと、これから本屋さんに行ったとき、平台を批評したくなりそうな自分が怖い。