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優午の苦悩 『オーデュボンの祈り』

      2017/09/16

オーデュボンの祈り
伊坂幸太郎 著
新潮文庫
オーデュボンの祈り (新潮文庫)
2000年の新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伊坂幸太郎のデビュー作『オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎/新潮文庫』、小生にとっては『重力ピエロ』に続く伊坂幸太郎第2弾である。
物語の舞台も登場人物も、すべて普通ではない。およそ150年間、外との交流を断った島「荻島」、一癖も二癖もある住民たち、決定的なのはしゃべる案山子「優午」。優午はしゃべるだけではない、未来が見えるのだ。
そしてメインとなる二つの事件が起こる。ここから先は詳しくは書かない。エンディングが近づくにつれ、それまでに散りばめられていた謎のピースが終結し、二つの結論が浮かび上がってくる。とても鮮やかなパズル。一言付け加えるなら、事件を引き起こしたのは「優午の苦悩」ということになる。
こんな変な世界でありながら、違和感無しにはまり込めるのはさすが伊坂幸太郎。ページをめくりつつ、しばし荻島を散策し、優午に思いをはせよう。
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