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ちょっと甘めの法律雑学『恋の六法全書 ガールズトークは“罪”ですか?』

      2017/09/16

『恋の六法全書 ガールズトークは“罪”ですか?/長嶺超輝/阪急コミュニケーションズ』を著者ご本人からいただきました。感謝。

頂いた本を手に取って、まず目を引くのが装丁。読者ターゲットは若い女の子ですね。こんな感じですから。

逆に僕のようなおじさんは引いちゃいますけど。書店で目にしても、手に取ることはまずなかったでしょうね。献本のおかげで中を読む機会をいただいたわけで、その意味でもありがたいわけです。

でその中身はというと、本書のタイトルが示すとおり、恋愛を舞台とした法律読み物。エンタテインメント性に工夫が凝らされていて、3相からなっています。果肉入りゼリーの上にホイップクリームが乗っているって感じでしょうか。

まず1相目のホイップクリームは、経営不振で閉店を余儀なくされた純喫茶ふたばで繰り広げられるコント。アラサー女史3人を中心としたおしゃべりが楽しめます。

2相目のゼリーは恋愛トラブルの法律問題。反則技もあったりしますが、そこはベストセラー『裁判官の爆笑お言葉集』の著者の真骨頂発揮、法律ってこんなふうに適用されるんだよと、なるほど解説連発です。「わいせつ」「名誉毀損」「事務管理」なんて項目を丁寧に説明してくれているので、法律の考え方知っておくには良いかも。

さて、残る最後の相は「ぶっちゃけ回答」。法律云々よりももっと大事なことがあるでしょ、法律で片付ける前にやるべきことがあるでしょ、ってこと。若い人への訓育ですな。この果肉にあたる部分が本書の歯ごたえ、食感を引き締めていると読みました。これ、おじさんの感想ね。

全体を軽ーく読もうと思えば気楽に読むことができます。若い人が法律を覗いてみるのにおすすめの一冊。
蛇足ながら、本書の展開はNHKの『バラエティー生活笑百科』を彷彿とさせますね。仁鶴師匠の顔が浮かんできました。

 

 - 社会, 読書