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幻の本格麦焼酎『兼八』を味わう

   

食の嗜好は変わるものである。自分でもびっくりするくらいに。

かなり昔の話、関西育ちのぼくが就職して九州で暮らすようになった頃、なかなか口に合わなかったものがある。とんこつラーメンと焼酎だ。食べ物の好き嫌いはあまりなかったつもりだが、この二つはだめだった。よりによって、これぞ九州の食文化とも言える代表選手なのにである。まず匂いがだめだった。頭がクラクラする。それを我慢して口に入れたとしてもやはりだめだった。大阪弁で言えばえげつない味なのである。よくこんなものうまいうまいと食べたり飲んだりできるよなと、九州恐るべしだったのである。

しかし人間は変わるものである。それからたくさんの時間が流れ、今やラーメンと言えばとんこつ、アルコールは焼酎でないと食べた気、呑んだ気がしない。それも背油ギトギト、深みのある芋でなければ満足できない。かつて毛嫌いした「匂い」は「香り」となった。この変わりようには正直自分でも驚いている。

さて、何の話かと言えば、大分に住むMAKIちゃんから『兼八』をもらってうれしいという話に飛ぶ。この兼八、宇佐は四ッ谷酒造製造の麦焼酎で、知る人ぞ知る逸品なのである。製造量が少なく限られた特約店にしか卸していないため入手しづらく、ところによってはプレミアがついて10000円ほどで売られていたりする。

けちな性格ゆえ、なんか呑むのがもったいなくて仕方ないのだが、それじゃ意味ないので呑ませていただいた。ロックでやると麦なのに香りや味が濃く、なるほど旨い。麦焼酎は芋や黒糖に比べると淡白なので、たいてカボスを入れたりと、何かをプラスして呑むことが多い。しかしこの兼八は麦の香りをたっぷり味わえるのでストレートがいい。
一気に呑むのはやはりもったいない。味わいながらやることになりそうだ。

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