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神業だな『ミステリマガジン2012年10月号 山口雅也責任編集』

      2017/09/16

ミステリマガジン 2012年 10月号 / 早川書房
ミステリマガジン 2012年 10月号 [雑誌]

ミステリマガジンを買った。何年ぶりだろうか。30年?うん、それくらい。当時はむさぼり読んだ。ちなみに本号は680号!

それほどご無沙汰していた雑誌を今なぜ手に取ったかといえば、ふと目にした表紙に「山口雅也責任編集」の文字が踊っていたからだ。「山口雅也責任編集」、これ読まなきゃ嘘でしょう。ミステリ作家としても研究家としても、氏は別格の存在なのだから。

Yamaguchi Masaya’s Mystery Magazineとして収められたコンテンツは以下のとおり。
《短篇競作》
「目撃」スティーヴン・バー 各務三郎/訳
「白柱荘の殺人」G・K・チェスタートン 村崎敏郎/訳
「1ドル98セント」アーサー・ポージス 伊藤典夫/訳
「町みなが眠ったなかで」レイ・ブラッドベリ 都筑道夫/訳
「では、ここで懐かしい原型を……」ロバート・シェクリイ 伊藤典夫/訳
「殺人生中継」ピエール・シニアック 末継昌代/訳
《漫画》
「退化した人たち」チャールズ・アダムス 山口雅也/訳
《コラム》
「ストーリー展開について」ジョン・ディクスン・カー 森 英俊/訳
帰ってきた『ミステリーDISCを聴こう』 山口雅也
編集ノート/次号予告

短篇競作には1950〜70年代の古色を帯びた作品が並んでいる。どれもこれも今では簡単に読むことができない逸品が選りすぐられていて、山口氏の目利きというか高い信頼性が発揮されている。懐かしさを感じつつ(発表当時に読んだわけじゃないのにそう感じるのだ)一気に味わった。中でも「目撃」は絶品であった。「では、ここで懐かしい原型を……」も好きだなあ。様々に分化し進化したミステリというジャンルの深さを再認識した次第。

最後の「次号予告」、実現してよね。お願い。

 - 小説, 読書