父と息子の『君だけの物語』
2017/09/16
新聞広告を見てふらっと注文した2冊の本が先週届いた。その内の1冊がこの『君だけの物語/山本ひろし/小学館』だ。届いてすぐにざーっと眺め読み。
会社から追放され、家族にも見捨てられた筆者が、小説を書くことで自分を取り戻してく物語。帯にも書かれているように、“小説の書き方”がわかる指南書にもなっている。でも読み進めていくと、小説の書き方なんてのはただの素材で、父と息子との親子小説であることがわかる。筆者が書いた童話が、小川未明文学賞の大賞を逃したのち、それまで父親を遠ざけていた息子が、その原稿を綴じて本にして父親に手渡す場面なんぞは、目頭が熱くなってきてしまった。
少し間をおいて、じっくり読み直してみようと思う。