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元気が出る、教育者としての大前研一語録 『パスファインダー』

      2017/09/16

私にとっては久々の大前研一となる『パスファインダー/大前研一(ビジネス・ブレークスルー出版事務局 編)/ビジネス・ブレークスルー出版』、レビュープラスさんから献本いただいた。御礼。本書は、大前研一の過去の様々な出版物などから選び抜いたメッセージ集、若者向け「大前語録」だ。

大前研一通信特別保存版PartIII  パスファインダー  <道なき道を切り拓く先駆者たれ!!>

大前研一通信特別保存版PartIII パスファインダー <道なき道を切り拓く先駆者たれ!!>

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大前 研一
ビジネス・ブレークスルー出版
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冒頭、「久々の」と書いたが、私はかつて(20年ほど前)大前研一氏の大ファンだった。著作も多く読んだし、講演会にも出かけた。「平成維新の会」会員だったこともある。若い方はご存じないかもしれないが、「平成維新の会」とは、大前氏が1992年に立ち上げた政策自民集団だ。当時は、大前氏と歩んでいけば日本が変わるような気がしていた。その後、都知事選や参議院選に出馬するようになってから、「ちょっと違うんじゃないの?」と思えてきて、氏に対する熱は少しずつさめていった。熱狂ではなくなっただけで、ぶれることのない大前氏の主張には教えられることは多い。

本書は、短く抜き出したメッセージ集なので、大前氏の考え方に触れてみるのに適している。DVDがついていて(こちらも抜粋版だが)、こちらは氏の肉声を聞けて(最近はテレビに登場しないからね)さらに手軽だ。以下目次の一部を。

第1章 教育論
1 限界のない夢を持ったかつての日本経営者たち
2 偏差値教育の愚
3 答えのない時代の「教えない教育」
4 自分の人生、他人に答えを求めるな
5 世界から学べ
6 情報化社会の親と子の考え方
7 マニュアル通りにはやるな―RPG世代はニッポンを変えられる
第2章 日本の若者への伝言
1 好きなことをやれ・好きなことなら成功する
2 悩むのと考えるのは違う
3 英語から逃げるな
4 IT
5 論理思考 問題解決
6 グローバルリーダー
第3章 「親」論
1 30年前の常識を押し付けるな
2 親子の絆
3 教えるな、子供と一緒に答えを見つけよう
4 よき国際人であるまえに、まずよき家庭人、よき地球人になる教育を

一度きりの自分の人生、やりたいことを思いっきりやろう。そのためには論理的に考え、行動する。間違ったならリセットすればいい。必要なスキルは「リーダーシップ」「論理的思考力」「英語」。とてもエネルギーの要る生き方だが、パワフルな大前氏の言葉は、大志を抱こうとする若者には刺激になるのではなかろうか。ただこれだけではアジテーションに終わってしまいそうなので、本書の後には、大前氏のしっかりとした著作を読むことをお勧めする。

ただ、大前氏は、40代50代に対して非常に厳しい。日本を暗くしている現況とさえ言う。でもちょっと待てよ。彼ら(私を含む)は、大前氏が華々しく登場し、日本を変えようと鼓舞していた当時の若者たちなのである。大前氏の言動で彼らが変わらなかったということになる。そして今、現在の若者たちを教育しようとしている。現在の若者たちは今のおじさんたちと違う道を進むことができるのか。期待もするし、羨ましいとも思う。自分もまだ手遅れではないと信じつつ。

 - 社会, 読書