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家族を取り戻すためなら『ラスト・チャイルド』

      2017/09/16

ラスト・チャイルド / ジョン・ハート(東野さやか 訳) / ハヤカワ・ミステリ文庫
ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)ラスト・チャイルド(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

早川書房創立65周年&ハヤカワ文庫40周年記念作品ということでハヤカワ・ミステリ版とハヤカワ文庫版とを同時に刊行するという力の入れよう。いやー、さずがに読み応えあり。中盤を過ぎたらもうページをめくる手が止まらなかった。読み終えて、フーッと溜め息をついたら夜中の3時になっていた。土曜日でよかった。それは『ラスト・チャイルド/ジョン・ハート(東野さやか 訳)』のこと。

ミステリの内容紹介は難しいので、「BOOK」データベースより拝借。

少年ジョニーの人生はある事件を境に一変した。優しい両親と瓜二つのふたごの妹アリッサと平穏に暮らす幸福の日々が、妹の誘拐によって突如失われたのだ。その後まもなく父が謎の失踪を遂げ、母は薬物に溺れるように……。少年の家族は完全に崩壊した。だが彼はくじけない。ただひたすら家族の再生を信じ、親友と共に妹の行方を探し続ける。

あれこれ犯人を予想しながら読み進めたが……、こうきますか。ハントの術中にはまってしまい想定外でした。良質のミステリといえばそのとおり。でもこの解決は辛いよ、苦しいよ。

本作はまた、ミステリであるのと同時に冒険小説なんだなあ。13歳の少年ジョニーの冒険。13歳の子どもがここまでやるか?でも一途ならばありえるよな。家族を取り戻す、誘拐された妹を、失踪した父を、荒び壊れた母を取り戻すことが彼の生きる意味100%なんだから。そして痛々しいまでの活躍。読みながら「もうそれくらいにしておいてやれや。大人は何してんねや」と歯がゆさを味わう一方で、気がつくと「がんばれ、がんばれ」と何度もジョニーを応援していた。

最近海外ミステリを手にすることがとんと減ってしまっていたけど、週刊ブックレビューで小橋めぐみが紹介していたのを観て何かピンとくるものがあった。正解。
夏休み、時間のある時にぜひジョニーの力強さに触れていただきたいな。

 - 小説, 読書