「ボディーブローのように効く」って簡単に使っちゃうけれど
2022/04/16
昨日から妙に気になる言葉があって、それは「ボディーブローのように効く」ってやつ。ウェブサイトをまとめて見ていたら続けて目にして、「ちょっと待てよ」と思ったわけ。
「ボディーブローのように効く」ってよく聞くし、使ったりもするんじゃないかな。後になってジワジワ効いてくる、影響が出てくるようなことに使います。例えば、
労働力人口の減少が日本経済にボディーブローのように効いている
― 白川日銀総裁
なんて使い方。
この比喩、わかったような気になってしまうのだけれど「ちょっと待てよ」なのです。何がというと、ボディーブローが後になってジワジワと効いてくることを実際に知っている人、体感した人はどれくらいいるのだろうかと。幸いなことに、ぼくは体感したことはない。白川さんだってないように推察する(あったらゴメン)。
比喩じゃなくてガッツり体験しているのはボクサーだろう。この場合は「ボディーブローが効いてくる」だな。でも彼らからどんなふうに効いてくるのか聞いたことないしな。
ボディーブローがどのように効いてくるのか知っている人はまれなのに、頻繁に使われる表現なのだ。理解していない言葉を使うな、などと目くじらを立てているわけじゃない。ただ、安直に使われていることが面白いなと気になってしまっただけ。
「ボディーブローのように効く」が最初に使われたのがどこなのか、誰が使ったのか、知りたい。