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人類必読 『Homo Deus』

      2018/06/21

地球を征服した人類、ホモサピエンスがこの先どんな運命をたどるのか。『Homo Deus』は、イスラエル人歴史学者Yuval Noah Harari(ユヴァル・ノア・ハラリ)による『Sapiens(邦題:サピエンス全史)』の続編、未来の人類史を先取りした歴史書。いやー、ハラハラ、ワクワク、興奮しまくった。

結論的なところを簡単にまとめれば、科学および科学技術の進歩から考えて、未来の人類を支配するのはアルゴリズムで、人間はその材料のデータにすぎなくなる、すなわち未来はデータイズム、データ主義の時代になる、というところになろうか。

読み進めると、ハラリの説にどんどん引き込まれてしまうのだが、なぜ彼の説が必然かのごとく受け取れてしまうのか?

最先端の科学議論を豊富に用いて未来を予測しているから、まずそれなりの根拠があってもっともらしいのだけれど、ただそれぞれのパーツはいろんな人がいろんな所で語っているのよ。AIとか、認知科学とか、生命科学とかね。本書がすごいのは、それらを集めて、70000年間の人類の歴史という文脈の中に置いて考えているところ。そしてその文脈を外挿して未来を語っているところ。

例えば近代(現在)の人間主義から未来のデータ主義へ移行する様は、かつての神の宗教から人間主義への変革のアナロジーっぽく説明される。そんな議論を積み重ねるものだから、いやおうなしに信憑性が高くなろうというものだ。

内容は衝撃的だけれど、著者はまっとうな歴史学者だから、「未来はこうなる!」なんてセンセーショナルなことを言いたいわけではない。「私が考えるに、どうもこんな未来が訪れそうなのだが、人類どうするよ、あなたはどうしたいよ」という問題をぶち上げているのだ。

私たちの未来を占う大問題。この内容に賛同するにせよ批判するにせよ、どちらにしても知っておくべきシナリオ。ゆえにこれは人類の必読書なのである。

さて、『HOMO DEUS』自体の感想は以上のようなところで、あとは本書を読んだ状況を記しておこう。

これをなんでわざわざ英語で書かれたこの本を読もうと思い立ったかというと、半分は今進めている「TEDで笑えるようになる」プロジェクトのトレーニングなのである。英語力をつけるにはとにかく読むことが一番だと信じて手に取った一冊目なのである。残りの半分は面白そうだから読みたいという単純な欲求。

マット・カッツの30日間トライよろしく、30日で読む計画を立てたら本当に30日で読み切れた。

homo deus 30days read

総語数129630、読むのに要した日数30日、読むのに要した時間60時間。1日あたりに読んだ語数4321、読んだスピードは36語数/分。

あまりにも面白いもんだから、わからない単語を丹念に辞書引いたり、知識を持たない人物や事件のことをWikipediaで調べたり。そんなことでかえって時間がかかっちゃったよ。

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