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人類の運命が動き出す『天冥の標2 救世群』

      2017/09/16

天冥の標 2 救世群 / 小川一水 / ハヤカワ文庫JA
天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)

全10巻(予定)の第2巻『天冥の標II 救世群/小川一水/ハヤカワ文庫JA』に突入。第1巻を読んだら次を読まないわけにはいかなくなったからね。今回の舞台は201X年、前回の2803年から一気に800年の時間を遡ったことになる。
最初に言っておく。この怒濤の物語を読んだら第3巻も読まないわけにはいかなくなった。前回の結びはこうなっていた。

かつて六つの勢力があった。
それらは、「医師団(リエゾン・ドクター)」「宇宙軍(リカバラー)」「恋人(プロスティテュート)」「亡霊(ダダー)」「石工(メイスン)」「議会(スカウト)」 からなり、「救世群(プラクティス)」に抗した。
「救世群(プラクティス)」は深く恨んで隠れた。
時は流れ、植民地が始まった ── 。

そして今回のタイトルはその6大勢力の一つを冠したズバリ『救世群』。

パラオに端を発した謎の伝染病『疾患P』、致死率95%という恐怖とともに世界的なパンデミックへと拡大する。国立感染症研究所の児玉圭伍と矢来華奈子の活躍を中心に据え、小川一水はこの事件を緊張感あるパンデミック小説として成立させている。しかし、それだけに留まることはもちろん、ない。
この『疾患P』にはもう一つの怖ろしい側面があった。もし一命をとりとめ回復したとしても、一度感染した患者の体内からウイルスIgPが消えることはない。生涯の保菌者。ここから真の物語が始まる。人類の未来、運命の物語が。オオーッと叫ばずにはいられないのだ。

本作では、前作との隔たりをつなぐキーワードが散りばめられ、1巻に登場した顔ぶれがぽつりぽつりと姿を現し始める。

この先何が起きるのか、800年の時を経て物語はどう結ばれていくのか。もう目が離せなくなった。残り8巻、どっぷり愉しませてくれい!

 - 小説, 読書