『史上最強図解 これならわかる!ベイズ統計学』でベイズ入門
2017/09/16
史上最強図解 これならわかる!ベイズ統計学 / 涌井良幸、涌井貞美 / ナツメ社
面白そうなので『異端の統計学ベイズ』を読みかけたところはたと気づいた。このベイズ統計、名前は聞いたことあるけど中身を勉強したことないなってことに。これはまずいな、と。ベイズ統計を理解しているかしていないかで、面白さも変わってこようかというもの。で、手っ取り早く何ぞやを知るために参考書を読んでみようかと。探して選んだのが『史上最強図解 これならわかる!ベイズ統計学』。「史上最強」「これならわかる」と殺し文句が魅力です。
ベイズ統計学とは、迷惑メールのフィルタリングや工場の生産管理、人工知能や意思決定といった推定・予測に絶大な力を発揮する理論。本書では、似たような、でも少しだけ趣向を変えた例題を何度も繰り返し解きながら、チョビっとずつベイズの階段を登っていきます。壺から玉を取出したり、天気を予測したり。これによってベイズの定理(P(A|B)=P(B|A)P(A)/P(B)ってやつですね)がわかるようになり、ついにはデータが正規分布に従うときのベイズ統計をかじれるようになる。たとえば最後の方では、経済調査会社の経済予測をもとに、投資会社が用意するどの投資プランを選ぶのが一番お得か、てな感じの問題も扱います。もちろん初歩の初歩までだけど、ベイズ理論ってやっぱ面白いねえ。
当初の目的は一応達成したところで、ではそろそろ『異端の…』に戻ろうかな。
ちなみに著者の新刊も出ています。カバーイラストから判断するに、本書より読みやすいかもしれないね。