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これで思い切り頭をはたくから、一斉に逃げない? 『空中ブランコ』

      2017/09/16

空中ブランコ (文春文庫 お 38-2)伊良部シリーズ第2弾『空中ブランコ/奥田英朗/文春文庫』を読み終えた感想をひとことで言ってしまえば「伊良部先生に会ってみたい」です。

サーカス団員、暴力団の若頭、プロ野球選手、精神科医、流行作家の神経症を伊良部が次々と治療していく様はとてもほほえましい。『義父のヅラ』のドタバタには大笑いしてしまいました。全編通して伊良部先生の言動一つひとつに癒されるし、伊良部先生に掛かることができた彼らをうらやましく思うわけです。言い換えれば、奥田英朗はさすがだということ。

神経症の実態をよく知らずに言うのは憚られるかもしれませんが、精神的に不調になる原因のある程度はこのようなもの、時間とともに膠着していく思考回路、かもしれないなあ。自分にとっては深刻な悩みも、客観的に見ればその原因や解決策は案外わかりやすくて、解決策を実行するかしないかという問題に帰着するのですね。それを難しいと思うから悩むんでしょうけど。私の精神もかなり乱れてますから、最初の感想になるわけです。

こちらもいかが 奥田英朗の本

 - 小説, 読書